売り手市場だった頃の就職活動は現在には全く参考にならない
毎年ニュースで就職活動についての話を聞く。ここ何年かは、不況の波から抜け出すことがかなわず、就職活動をする人々にとっては、苦しい日々だろう。ようやく景気も上向きの傾向を見せ始め、多少なりとも活動はしやすくなっているのではと思う。さて、就職とは売り手側、買い手側つまり企業と、雇用を求める人々とのバランスにより、その市場は広くもなり狭くもなる。経済が回らなくなれば、企業は雇い止めを行う。職を求める人々にとっては、厳しい現状である。
自分が学生だった頃は、いわゆるバブル景気真っ只中。就職活動も、超買い手市場。就職活動を行う側が絶対的有利で、企業も景気の良さに乗っかり、設備投資をどんどん行い、それに並行して、雇用もどんどん進めた。企業は、こぞって学校に訪れ、雇用の確保に努めた。仕事があふれていて、選り取り見取りだったのだ。
そんな時代が長く続くわけはなく、華やかなバブル景気は終わりを告げ、やがてリーマンショックが起きると、一気に経済は転がり落ちた。そんな最中の就職活動は、正に暗黒で、バブル景気の頃とは180度違った。それまでの就職活動のやり方など通用するはずもなく、学生はもちろん、失職した社会人も、全てを改めなければならなかった。
今は、企業も被雇用者のプライバシーに踏み込み、厳格な身辺調査を行うケースもある。また、面接もネットを使用するなど、就職活動そのものが激変しつつある。我々世代には、もはや追随することすら困難な状態である。
これから就職活動を行う人々は、マニュアルに沿ったやり方に依存していてはいけない。就職活動は生き物だ。自らの意志と意思が大切だ。それを肝に銘じて、頑張ってほしい。